石を立てる -Standing stones
KUBOTA Hironari
久保田弘成
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2024.5.10(Fri) - 5.12(Sun)
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地球の体積の約85%は岩石だと言われ石はこの地球上で最もありふれたものだ。
道を歩けば、どこにでも石は転がっていて空き地で石を蹴ったり投げたりして遊び、河原に行けば、気が遠くなるほどの石があってその石を川に投げたり、重ねて積んでみたりみんな一度はやったことがあると思う。
そして何より、人類の文明は石から始まっている。
古代の人々は石を道具にして生活をつくりまた、石の中に霊性や神を見出しストーンヘンジや磐座、石棒を祀ったりして信仰と精神世界をつくってきた。
根石院こと、久保田弘成さんは彫刻家であり今まで世界各地で車や船を回してきたがある日、我が子が公園でふと手にした1本の石をきっかけにその魅力に取り憑かれ今では日本中の河原を歩いては石を探し作品をつくりだしている。
優れた彫刻家は素材の中に既に彫られるべき形が見えていて彫ることはその形を掘り出すことだと言われることがあるが、久保田さんはそれすらも超越して無数の石の中から形を選び出し「立てる」ことで「彫刻」にしてしまった。
石を立てる、という行為は地球上で一番ありふれた素材に最低限度の人の手を加え新たな意味と価値を創り出す究極の彫刻でありアートだと僕は思う。
Village 代表 清田直博
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5/3(金祝)~7/7(日・七夕)@Village Hinohara (東京都西多摩郡檜原村790-2
5/10(金)~12(日) @clinic (東京都世田谷区三軒茶屋1-33-18)
7/6(土)~7/20(土)@MIDORI.so gallery 馬喰横山(東京都中央区日本橋横山町5-13)
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* 展示販売 合計1365作品
https://village-101458.square.site/standingstones
Artist Profile:
1974年 長野県諏訪郡生まれ。武蔵野美術大学大学院美術専攻 彫刻コース修了。
土地の歴史や風土を反映させた、自然崇拝的祭礼を原型にし、車や漁船を用いた彫刻やインスタレーション、パフォーマンスを発表。
武蔵野美術大学パリ賞、財団法人ポーラ美術振興財団助成金、文化庁新進芸術家留学制度により、フランス、ドイツにて活動し、ヨーロッパ各地、アメリカ、メキシコ、中国で制作発表を行う。帰国後、大阪、福岡、熊本などで滞在制作。個展開催、グループ展参加等多数。現在、東京在住。
https://www.instagram.com/konseki_in